便利な工具ランマーとは?詳細・使い方・おすすめモデルを解説!
「ランマーとはどんな用途で使える工具なの?」
「工具のランマーの使い方について教えてほしい!」
「ランマー選びで悩んでいるけどオススメなのはどれ?」
地面を固めるような用途で使われるとイメージされているランマー!
一般的な電動工具とは異なるため、詳しい内容について知らない人も多いのではないでしょうか。また何となくの用途を知っているけれど、より詳細な内容を知りたいと考えている人もいるようです。
そこで今回はランマーとはどういったアイテムなのかについて解説をしつつ、具体的な使い方やおすすめモデルについても紹介していきたいと思います。
ランマー選びで失敗したくない人、自分に最適なモデル選びをしたいと考えている人も、当ページの内容を参考にしてみてください。
ランマーの詳細をシンプルに解説
それでは早速ランマーについて解説をしていきましょう。
ランマーとは端的に言えば「締固め機」であり、盛土構造物の強度を高めるために活用される工具です。
「タンピングランマー」として認識している人も多く、輪荷重や振動、衝撃力を利用して土の隙間を減少させて高密度な状態にするものです。
似たような用途として「プレートランマー」が存在しますが、こちらは振動によって締固めを行う工具です。
それに対してタンピングランマーは上下運動によって締固めを行う工具なので、若干利用場面がことなります。
また埋め戻しはタンピングランマー、路盤などはプレートランマーなど施工箇所によって使い分けをすることもあります。
基本的にタンピングランマーは重量が重いほど能力が高くなる傾向があり、プレートランマーよりも打撃力が大きいため様々な現場で用いられる便利な工具でもあるのです。
ランマーの選び方で大切なポイント
ここからはランマーの選び方で大切なポイントについて触れていきたいと思います。
3つの項目でシンプルにわかりやすく解説していきますので、各項目に目を通してみてください。
パワーや重量をチェック
まずランマーの選び方として、パワーや重量で選ぶ点が挙げられます。
先の項目でも少し触れてきましたが、ランマーは基本的に重量が重いほど締固め能力が高くなる傾向が強いため、地盤を高密度にしたい場合ほど重量に注目するべきでしょう。
また同じように衝撃数や衝撃板ストロークなども作業効率に影響を与える数値ですので、こちらもあわせて念入りにチェックすることをおすすめします。
どの程度のパワーを持っているか、作業効率が高まるかなどに関係してくる部分は決して軽視してはいけません。
どういった用途で活用するか、どういった現場で利用するかにもよりますが、パワーや重量で性能が不足することがないように選ぶのが良いでしょう。
衝撃板の寸法
次に衝撃板の寸法もランマー選びで大切な要素です。
シンプルに衝撃板の面積が広ければ広いほど均す面積も広くなりますので、効率よく作業を進めていくことが可能です。
※ただし面積が広いほど力が分散される点には注意が必要です。
とは言え衝撃板の寸法が大きなランマーは、重量が重くパワーに優れるモデルであることが多いため、それらを考慮すればそこまで不便することはないでしょう。
逆に衝撃板の寸法が思ったより小さい(狭い)場合、作業効率が落ちてしまい気になるケースも出てくると思いますので、衝撃板の寸法とその他の数値のバランスをチェックして選ぶのがスマートな選び方かもしれませんね。
静音性も利用する状況によっては重要
最後に使用する現場によってはランマーの静音性も大切なポイントです。
ランマーなど地盤を固める工具は、その性質上かなり音も大きくなってしまいます。
そんな中で「静音型」のモデルを選べば、他のランマーと比較をすると静音性に優れているため、作業時の音をできるだけ目立たせたくない現場で活躍してくれます。
ただし純粋な静音性とは少し異なるかもしれませんが、回転数が「低速」「高速」の両対応のモデルもあるので、場合によっては静音性と合わせてそういったモデルも含めて検討してみるのが良いでしょう。
ランマーを使用して作業をする時点でかなりの音を出すことは避けられませんが、そんな中でも静音モデルが発売されているので、場合によっては一考の余地があるのではないでしょうか。
ランマーの使い方について解説
ここからはランマーの使い方について解説をしていきたいと思います。
基本的な使い方や使用場面なども含めて触れていきますので、使い方に不安がある人は目を通してみてください。
基本的な使い方とは
まずはランマーの基本的な使い方について触れていきましょう。
- 機種にあわせてガソリンなどの燃料を補給する
- 燃料コックを開き、ストップスイッチをオンにして、チョークレバーを閉じ、スロットルレバーを正しい手順で引き始動
- チョークレバーを開き、スロットルレバーを高速側いっぱいにセットして上下運動するランマーで作業を行う
基本的な使い方については上記のとおりです。
そして停止時は「スロットルレバーを戻し、エンジンスイッチをオフにして、燃料コックを閉じる」といった手順でエンジンを停止させます。
もちろん機種によって若干手順が異なるケースもありますので、使用するランマーの解説書などをしっかりチェックすることが大切です!
ですが、大まかなランマーは上記のような流れで始動・停止して活用できますので、はじめて利用する人は使用前の知識として覚えておきましょう。
タンピングランマーのメカニズムとは?
次にランマーのメカニズムについても簡単に触れていきましょう。
既にご存知の人もいるかもしれませんが、タンピングランマーとは一本足で伸び縮みして土などに圧をかけ固めていく工具です。
本体にかなりの重量があり、足の部分を伸び縮みさせ本体を上下させて圧を与えていきます。
ただ誤解されがちなのですが、ランマーが正常に作動している場合、本体が空中に浮いている「足が縮んでいる瞬間」は地面に接地していません。
正しいメカニズムとしては足が伸びて本体が上に突き上げられ、ランマーが重量で下がる前に再度足を伸ばし本体が突き上げられます。
仮に高速で作動している場合、ランマー本体はある程度の高さで維持され、足だけが上下しているような状態となり本体の振動が少なくなるようです。
重量の重い本体をドスンドスンと打ち付けているだけと思われがちな工具ですが、実はこのようなメカニズムを高速で繰り返し、地面など「接地面」に圧をかけて効率よく圧縮しているのです。
ランマーの大切な注意点
ここからはランマーの大切な注意点について触れていきましょう。
ここまでの「使い方」や「メカニズム」でイメージできる人もいるかもしれませんが、ランマーで作業中に自分の足を踏まれてしまうと大怪我を負ってしまいます。
また慣れない人にありがちな注意点として、スロットルを少ししか開かないという間違った使い方が挙げられます。
スロットルを少ししか開かないとサイクル数が少ないので、ランマーの重さとタンピングのタイミングが合わずに変に跳ねてしまうのです。
スロットルを大きく開いて思い切りサイクル数を上げるほうが動作が安定しますので、しっかりとスロットルを開き作業を行うようにしましょう。
ランマーは建設現場で頼もしく活躍してくれる工具ではありますが、危険性もしっかり把握しておかなければならない工具ですので、安全面に注意しながら活用することが大切なのです。
ランマーの使用場面
補足としてランマーの使用場面についても解説していきたいと思います。
まず一般的な使用場面である「土壌の締固め」ですが、建築現場ではランマーがよく活用されています。
建築現場の埋戻し、また地盤の改良などにランマーは非常に頼もしく活躍してくれるアイテムなのです。
また「舗装仕上げ」などもランマーが使われる場面であり、アスファルト舗装は下地から数層の処理を行う際、層の均し工程でランマーが活用されます。
ロードローラー・プレートなどが活用されることもありますが、下地の数層の処理ではランマーが使われることもあります。
他にも「外構のDIY」などでは小型ランマーが使われることもあり、意外と様々な場面で活躍してくれる便利な工具がランマーなのです。
ランマーのおすすめ機種
ここからはランマーのおすすめ機種について解説をしていきましょう。
そのモデルの特徴や魅力なども含めて触れていきますので、機種選びに悩んでいる人は参考にしてみてください。
タンピングランマ― MT-55H
参照『三笠 MT-55H』
まずは「タンピングランマ― MT-55H」について紹介していきましょう。
このモデルは三笠産業製のランマ―であり、重量や衝撃板の寸法、そしてストロークや衝撃数などのバランスが良いモデルです。
- 重量…62kg
- 衝撃板寸法…(D)265mm、(E)340mm
- 衝撃板ストローク…30~70mm
- 衝撃数…10.7~11.6 (644~695)Hz(vpm)
- 回転数…3800~4100min-1(rpm)
上記のように幅広い場面で活躍してくれるランマ―、それが「タンピングランマ― MT-55H」なのです。
後述するモデルと比較をすると重量が少し軽く感じる人もいるかもしれませんが、多くの現場で活躍できる性能は備えていると言えるでしょう。
タンピングランマー HR70DU
参照『Bildy 明和製作所 HR70DU』
次に「タンピングランマー HR70DU」についても解説していきたいと思います。
このモデルは明和製作所のランマーであり、重量も含めた各種バランスに優れたモデルです。
- 重量…72㎏
- 衝撃板寸法…(E)330mm、(F)270mm
- 打撃ストローク…40~60mm
- 衝撃数…10~10.8 (600~648vpm)
- 回転数…低速1500~1900-1(rpm)、 高速3700~3800-1(rpm)
上記のように重量も重めであり、その他の数値をチェックしても性能面で不足する部分はありません。
また低速・高速で回転数が異なる点も使い勝手が良く、多くの現場で使いやすいモデルだと言えるでしょう。
静音型タンピングランマー MT-77HRL-SS
参照『三笠 MT-77HRL-SS』
最後に「静音型タンピングランマー MT-77HRL-SS」についても触れていきたいと思います。
このモデルは三笠産業のランマーであり、名前の通り静音型のランマーです。
- 重量…75kg
- 衝撃板寸法…(D)285mm、(E)330mm
- 衝撃板ストローク…50~80mm
- 衝撃数…10.7~11.6 (644~695)Hz(vpm)
- 回転数…3800~4100min-1(rpm)
上記の様に重量も重めで、各種数値も他のランマーに引けを取らないスペックを備えています。
それでいて静音型として好評なモデルなので、活用場面次第ではかなり重宝されるランマーであると言えるでしょう。
ランマーで定番のおすすめメーカーは?
ここからはランマーで定番のおすすめメーカーについて解説をしていきましょう。
安心安全な作業のためにも定番メーカーのモデル選びがオススメですので、参考にしてみてください。
三笠産業
まずランマーでおすすめのメーカーとして三笠産業が挙げられます。
三笠産業はタンピングランマーはもちろん、コンクリートバイブレーターやプレートコンパクターなども扱っています。
またバイブロコンパクターやバイブレーションローラーなど様々な特殊建設機械を扱い、日本だけではなくベトナムをはじめアジアをマーケットにしている会社なのです。
当然ランマーも安心安全な品質かつ業界でも好評なメーカーなので、ランマー選びに迷ったら三笠産業かどうかを確認すると良いでしょう。
明和製作所
次に明和製作所もランマーのおすすめメーカーとして挙げられます。
昭和20年の創業時から小型道路機械の製造や販売を行っている明和製作所です。
タンピングランマーやプレートランマー、カッタ・ローラー・スプレイ、そしてエンジンなど幅広く製造・販売を行っている会社です。
道路機械の製造・販売に強いだけあってランマーの品質もかなり高いため、先の三笠産業と同じく非常におすすめできる会社だと言えるでしょう。
ランマーの資格について
ここまでランマーについて色々と解説をしてきましたが、実はランマーは業務で使用する場合は資格が必要です。
厳密には「振動工具取扱作業者安全生教育」が必要であり、4時間程度の講習を受ける必要があります。
上記はピストン内蔵工具やエンジン内蔵工具、振動体内蔵工具や締付工具、そして回転工具や往復動工具について学ぶことができる講習です。
ちなみに「振動工具取扱作業者安全教育」が必要な作業者が、その教育(講習など)を実施していない場合、無資格の作業者を就業させた罰則が適用される場合があるので注意しましょう。
作業現場で活躍してくれる便利工具がランマー
今回はランマーの基本について解説をしつつ、具体的な使い方やおすすめモデルについても触れてきました。
なんとなく建設現場、作業現場で見かけたことがあるだけの人も多いアイテムですが、実はかなり多くの場所で活躍してくれる工具なのです。
もちろん業務で使用する場合は講習を受ける必要があり、またリスクもあるアイテムですが、工事の種類によっては必要不可欠なのがランマーなのです!
そして性能も含めたモデル選びはとても大切なポイントですので、今回お話してきた内容を参考にしつつ、用途にマッチするランマーを選んでみることをおすすめします。
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