
おすすめパンチャー5選!用途や使い方・選び方のポイントも解説
パンチャーは鉄製の薄板に穴あけを行える電動工具です。
さまざまなメーカーが多種多様なモデルを販売しており、種類も豊富なので選ぶ際に悩んでしまう方が多いと思います。
そこで今回は、
- 工具のパンチャーとは?用途と構造・使い方
- おすすめパンチャー5選
- パンチャーの選び方のポイントは?
パンチャーについてよくわかる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
工具のパンチャーとは?構造や使い方は?
パンチャーがあれば薄い鋼材や金属への穴あけをスピーディーに行えるので、金属への穴あけ作業をするならひとつ持っておくと便利です。
また使い方にもポイントがあるので、ぜひ知っておいてくださいね!
ここからは、パンチャーの構造と用途、使い方を解説していきます。
パンチャーの構造と用途
パンチャーとは、紙に穴をあける「穴あけパンチ」の構造を利用した工具で、強力なパワーで金属に素早く穴をあけることができます。
パンチャーは主に電気工事で配電盤への穴あけなどに使用されることが多く、これらの他にも平鋼、近辺三角鋼、溝形鋼、リップ溝形鋼、ハンガーレールなどさまざまな鋼板への穴あけが可能です。
一般的なドリルを使用して穴をあけるよりも静かで素早く、細かなごみが出ないのでクリーンな環境を保つことができます。
しかし小さい穴をあけるのには向いておらず、21mm以下の穴あけにはホルソーや鉄筋用ドリルで穴あけをしたほうが良いでしょう。
またこの他にも、
- 奥まった部分には穴あけができない
- 厚い板には穴をあけられない
というデメリットがあるので、部材を確認し、状況に応じてパンチャーか、ホルソー、鉄工用ドリルを使い分けるようにしましょう。
もともとは業務用電動工具だったのでとても高価な工具でしたが、最近ではリーズナブルなモデルも販売されており、DIYでも使用できるようになりました。
パンチャーを1台導入しておくことで、作業効率がぐんっと上がるのでおすすめです。
パンチャーの使い方は?
パンチャーを使用する手順をご紹介します。
1.穴をあける位置を確認しスライドストッパーの位置を調節する
2.本体側面のリターンレバーが時計回り方向にしまっていることを確認する
3.ポンチが始動位置に戻っているか確認する。戻っていない場合はトリガーを引いて始動位置に戻すか、リターンレバーを使用して元の位置に戻す
4.穴あけ位置にストリッパーの先端を合わせてトリガーを引く
パンチャーを使用上の注意点
パンチャーを使用するうえで動作上の注意点と、ポンチとダイスの注意点があります。
動作上の注意点
・連続使用により本体温度が高くなった場合は使用を中断し、本体温度の低下を確認してから再度使用する
・異臭又は異音がする場合は使用を中断する
・動作中、刃及び摺動部に手などを近づけない
ポンチとダイスの注意点
・加工する穴径、材質、鋼板の厚さに合わせて正しい組み合わせで使用する
・ポンチ、ダイスの交換を行う場合は、バッテリーやコードを外してから行う
・破損しているポンチ、ダイス、消耗しているポンチ、ダイスは交換を行う
どれを選べば良い?おすすめパンチャー5選
パンチャーはさまざまなメーカーから販売されていますが、特に有名なのが以下の5つのメーカーです。
- オグラ
- 亀倉精機
- 育良
- マキタ
- IKK
そこでここからは、上記5つのメーカーの人気おすすめのパンチャーを紹介していきます!
オグラ 油圧式パンチャー HPC-N209W
参照
『Ogura HPC-N209W』
穴あけ最大能力(鉄) |
φ20/t9(mm) |
穴あけ最大能力(ステンレス) |
φ20/t6(mm) |
質量 |
11.3kg |
機能 |
複動式 |
オグラのHPC-N209Wは特許取得済みモデルで、軟鋼(SS400相当品)では最大φ20/t9(mm)、ステンレス(SUS304)では最大φ20/t6(mm)の穴あけが可能です。
プロの仕事に耐える1,059Wの強力モーターを搭載したモデルで、パンチャーのなかでも比較的軽量な11.3kgとコンパクト設計になっています。
オグラのNシリーズは、複動式、構造強化したポンチ取り付け部が特徴のシリーズで、専用ポンチは1種類で軟鋼とステンレス、平鋼、アングル、溝形鋼にも使用可能です。
ポンチ先端部も中央突起部を2倍に拡大したことで見やすくなり、位置合わせしやすくなっています。
亀倉精機 電動油圧式ポートパンチャー RW-M2A
参照
『モノタロウ RW-M2A』
穴あけ最大能力(鉄) |
φ20/t9(mm) |
穴あけ最大能力(ステンレス) |
φ20/t6(mm) |
質量 |
19.2kg |
機能 |
複動式 |
RW-M2Aは、小型電動油圧式ポンプによって、最高約196kN(20ton)の高出力で、厚さ9mmの板をわずか3秒で穴あけすることが可能です。
複動オートリターンはピストンの下降、上昇のどちらにも油圧が動き、パンチャーと材料をスムーズに引き離す画期的な機構で作業効率を高めてくれます。
育良 イクラミニパンチャー IS14MPS
参照
『IKURA IS14MPS』
穴あけ最大能力(鉄) |
φ14/t6(mm) |
穴あけ最大能力(ステンレンス) |
φ14/t4(mm) |
質量 |
6.6kg |
機能 |
― |
IS14MPSは、一般的なパンチャーと比べると約半分程度のコンパクトサイズです。
そのため穴あけ能力は弱まってしまいますが、ミニサイズということもあり取り回しがしやすく、狭い作業現場でも役に立つ頼れる存在です。
全モデルで2重絶縁モーターを採用しており、安全性を重視した設計なのもポイントです。
4プランジャ方式によってスピーディーな作業を実現します。
マキタ 電動パンチャ PP201
参照
『makita PP201』
穴あけ最大能力(鉄) |
φ20/t8(mm) |
穴あけ最大能力(ステンレス) |
φ20/t6(mm) |
質量 |
10.6kg |
機能 |
複動式 |
マキタのPP201は、軽量かつ高耐久ボディなのでハードな現場でも使用可能です。
フラットバー、アングル、溝形鋼の穴あけに最適で、パンチ・ダイスを付けることで板厚8mm、穴経20mmまでの丸穴や長穴を打ち抜くことができます。
また100Vのハイパワーでパワフルかつスピーディーな穴あけが可能なので、効率的な作業にも役立ちます。
IKK 電動油圧パンチャー EP-19V
参照
『IKK EP-19V』
穴あけ最大能力(鉄) |
φ20/t6(mm) |
穴あけ最大能力(ステンレス) |
φ20/t5(mm) |
質量 |
16.1kg |
機能 |
複動式 |
EP-19Vは、一般鋼材(SS400相当品)6mm、ステンレス鋼板(SUS304相当品)は5mmまでの穴あけが可能な他に、対応するCBダイスを使用すれば溝形鋼(B面)への穴あけも可能です。
丸穴経は最大20mmで、長穴経は14×21mmまでの穴あけができ、油圧を調整できるポジションストッパーを装備しより正確で素早い穴あけ位置の確認が可能になりました。
ポンチ・ダイスは一部を除き同社のEP-10Sと共有することが可能で、スタンドから取り外すこともできる2Way仕様になっており、ハンディ状態で質量は14.7kgとなっています。
パンチャーの選び方の4つのポイントは?
パンチャーはさまざまなメーカーからいろんなモデルが販売されているので、選ぶ時はポイントをおさえて作業にあったモデルを選ぶ必要があります。
そこでここからは、あなたにぴったりのパンチャーの選び方を4つのポイントにわけて解説していきます!
穴あけ能力
パンチャーによって穴あけ能力に違いがあります。
素材の厚さや穴の大きさに合わせてパンチャーを選ぶようにしましょう。
電源方式
パンチャーには、手動式と電動式の2種類にわけることができます。
油圧式は少しばかり厚い金属の板でも穴あけを行うことができ、短時間で作業することが可能です。
一方で手動式で穴をあけるタイプは、金属板が分厚いとかなりの力を要するので労力がかかります。
電動式は手動式よりハイパワーで穴あけが可能で、同メーカー・同電圧間であれば他の電動工具にバッテリーを使い回せるのでおすすめです。
ハイパワーな電動式パンチャーは、分厚い金属板への穴あけも可能ですが、電動式のパンチャーには以下の2種類があるので覚えておきましょう。
- 打ち抜く際にのみ油圧を使う〝単動式〟
- 打ち抜き・打ち上げ共に油圧を使用する〝複動式〟
さらに電動式のパンチャーでもダイスは位置合わせの印を付けるポンチとセットで1つ付属するので、他のサイズは別途用意する必要があります。
加工材料
どんな金属に穴あけをしたいのかによっても、パンチャーを選ぶ時の重要なポイントになります。
例えば、鉄かステンレスかで使用するポンチ・ダイスが変わってきます。
また素材の形状も以下のように種類が異なれば、ポンチ・ダイスの種類が変わるだけではなく、本体の構造によっては加工そのものができないこともあるので注意が必要です。
- フラットバー(平鋼)
- アングル(山型鋼)
ちなみにこのポンチやダイスですが、作業の度に少しずつ劣化していくので消耗品です。
必要に応じてすぐに交換できるように、予備を工具箱に入れておくことをおすすめします。
タイプ
パンチャーには手動・電動問わずに、さまざまなタイプが販売されています。
- 狭い所でもスムーズに作業できる〝ホースタイプ〟
- ヘッドを自在に動かせる〝バリアフリータイプ〟
- 一部穴があいた状態であける〝ノッチングタイプ〟 など
ホースタイプはハンドルと刃が付いているヘッド部分がホースでつながっており、ヘッドを伸ばせるので狭い場所でも作業することが可能です。狭い場所を加工することが多い電気設備工事や、管工事でよく使用されており、リーズナブルなモデルも多いのでDIYにもおすすめです。
バリアフリータイプは、ヘッド部が固定されていないので動かすことができるのが特徴。ヘッド部だけ上に向けることも可能なので、楽な姿勢で作業することができます。ヘッド部の可動域は90度〜360度のモデルになっています。自動油圧式の場合は、バリアフリータイプでも狭い場所でつっかえてしまうので注意が必要です。
最後にノッチングタイプは、一般的なパンチャーが金属板を打ち抜いて穴をあけるのに対して、完全に打ち抜くのではなく一部分だけ残すことができるタイプです。もちろん普通の打ち抜きも可能なので、作業内容によって臨機応変に対応できるというメリットがあります。
まとめ
ご紹介したように、パンチャーにはさまざまな種類や特徴があるモデルが多く、選ぶ時は特に用途をしっかりイメージしながら選ぶことが大切です。
パンチャー選びには4つのポイントがありましたが、それでも「どのモデルにしようかな…」と悩んだら、ご紹介したおすすめモデルの5機種を参考にしてみてくださいね!

Borderless.ltd
誰もが安心できる工具専門のリユースを
当社は新品工具・中古工具専門の販売実績が国内最大級のBorderlessオンラインショップです!各記事は当社の工具専門のスタッフが監修・執筆しています。